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ファースト胃カメラ [病院と健康]

最初の1杯、生ビールを飲む時、
ゴキュッ!!ゴキュッ!!ゴキュッ!!
喉が鳴るんです。喉の奥から鳴るの。
店内が静かだったら他の客や厨房にいる店の人にも聞こえる。
「いい音してるねぇ」
「いい飲みっぷりだねぇ」
そう言われます。だが勢い余って、
ゲホッ、ゲホッ、ゲホッ、
むせることがある。
「それよ」(ジャン妻)
「???」
「それのせいでバリウムが肺に入ったのよ」
「・・・」

前回の健診でバリウムが器官に入ったらしく、モニター診てる側からすぐストップがかかった。
「次回からは胃カメラの方がいいですね」と言われたんだった。
「バリウムを生ビール飲む時みたいに一気飲みしたんじゃないの?あれはゆっくり少しずつ飲むものよ」
誰がバリウムを一気飲みなんかするかねあんなマズいものを。
でもゲップが出てしまい、もう1杯、計2杯飲んだ気がする。

そのクリニックでは窓口で個人負担を支払わず会社へ一括請求したのですが、受付で言われたのが、
「胃カメラだと会社負担にならないかも知れないです。会社と相談してください」
一般健診でバリウム検査なら会社負担になるがオプションだと個人負担になる。胃カメラ検査の項目だけ領収書別扱いにするわけにもいかないし。
健診を管理するのは例のソリの合わないオンナですが、彼女に聞いたら、
「年齢が上がってきてそういう社員も増えてるので、胃カメラも会社負担にしたらどうか?というご意見もあるのですが、現在のところはまだそこまでいっていないんです」
「・・・だってよ・・・」
私はこの時点では彼女を通して会社に交渉するつもりだったのだが。ジャン妻は、
「いいわよ実費で。身体が第一だし」
バッサリ切られた。最近ジャン妻はソリ合わないを避けているところがあるのだが。
「ウチの旦那なんだから彼女に合わせる必要なんてない」と言わんばかりであった。

ジャン妻は胃カメラ検診の経験が2回あって、
「鼻からだと通らなかったので全身麻酔で口から入れたの。診察室の奥で3時間ぐらい寝てたんだよね。あれは気持ちよかったなぁ」
気持ち良く寝るものなのか。
「3時間も寝るのかい?」
「麻酔の量にもよるんじゃない?アナタ、インプラント埋めた時の全身麻酔は?」
「1時間ぐらい寝てた」
https://funayama-shika-3.blog.so-net.ne.jp/2015-11-07
「わりとすぐに目覚めたんだよな」
「でも1時間は余裕をみておかないと。その日は外出しちゃダメよ」
「わかった・・・」

バリウムが器官に入っちゃった前の病院は止めることにした。
かかりつけのエロ女医に相談したら、女医自身が独立稼業する前の大病院を紹介してくれた。私はその大病院で内視鏡で大腸ポリープ検査を何回かしています。2泊3日(病院は旅館やホテルと違って3日分です)入院してポリープを切除したこともある。
病院食がマズかったな~。
https://funayama-shika-2.blog.so-net.ne.jp/2013-08-10

そこに新しく健診センターが設立されたのでジャン妻と2人で申し込んだ。総務のソリ合わないに相談しても「会社負担になりませんよ」と冷たく言われるのがオチなので、金額と負担額については相談しなかった。
健診というか人間ドッグといっていい。基本の健診以外に胃カメラもそうだが脳とか心臓とか、いろんなオプションがある。
イメージ1.jpg
検査前夜は21時までに食事を済ませて殆ど禁酒です。殆どですよ。ビールに水割ぐらいは。え?禁酒じゃないって?

行ったら最初に問診があって、
「胃カメラのご経験は?」
「無いです」
「では内視鏡のご経験は?」
「胃じゃなくて大腸ポリープなら」
胃カメラと聞かれたから「無い」と答えただけで、内視鏡検査と聞かれたら「ある」です。胃じゃなくて大腸です。
「この病院で何回かやっていますよ」
健診の便検査で再検査になったことがあり、それがきっかけで今いる検診センターの本棟で内視鏡検査をしたんだから。
「あ、前にされてますね。前回は?」
「前回は腸内検査だけで大腸ポリープを切除したのはその前です。2泊3日で」
そういえば思い出したぞ。あの時は内視鏡を挿入するのわかってるのに看護婦のアホタレが後ろに穴の開いてない普通のパンツを私にはかせたが為に、いざ内視鏡を挿入となったらパンツに穴が開いてないので処置室で大騒ぎになり、その場でハサミでパンツをジョキジョキ切ってビリビリに引き裂かれるという辱めを受けたんだよ。隣の患者にも聞こえた筈だぜ恥ずかしい。
「胃カメラをご希望となってますが」
「前回、バリウム吸い込んじゃって。次回から胃カメラにしなさいと」
「その病院で言われたんですか?」
「そうです。もうバリウム飲んじゃイカンって」
そこは強く言った。
「わかりました。ですが、今日は胃カメラの予約がいっぱいで」
次回は2ヶ月か先になるという。
その前に、ここへ申し込んだジャン妻が受付から聞いた話をした。
「確かこの病院では、感染症の検査結果が出てからでないと胃カメラできないって言われたそうで・・・」
受付嬢から「当日胃カメラ検査はできません。血液検査で異常が無ければ後日改めて胃カメラだけで来ていただきます」のようにと言われたという。採血の結果が出てからだって。
「え??」
問診のドクターは固まった。表情が険しくなった。
「だから今日は無理でしたら、次回それだけ別の日に・・・」
「いや、そんなことないです。何処でそう聞きました?」
「ウチのが予約した際に言われたそうです」
「いやいやいやいやそんなことないです。確かに昔はそうでしたが今はそんなことありません」
昔はそうだった??
「ここを紹介してくれたOBの(エロ女医とは言ってないよ)普段かかってるドクターですが、家内(ジャン妻のこと)が『受付でこう言われました』と伝えたら『ふぅんそうなんだぁ』とか言っとったそうですよ」
実は紹介してくれたかかりつけエロ女医はもっとキツい言い方をしている。ジャン妻にこう言ったそうです。
「あ・そ・こ・はお役所仕事なんだねぇ」
かつて自分がいた大病院ですよ。それだけに私らに紹介した手前、苛だたし気に言ったんだと思う。
そしたら問診の先生はキリッとした表情、声音になり、
「受付に言っておきます!!」
その日にできるという。ただ、今日は予約がいっぱいなので、日を改めて申し込むことになった。
ロッカー室.jpg
着替えて待機して順番に呼ばれてフロア内にある幾つかの小部屋に番号が振ってあり、検査項目の順番に拘らずランダムに呼ばれる。
まずは尿検査。洋式便座カバーから手を放すとカバーが下りてしまうので採取し難かった。
そして心電図、身長・体重・胴回り、視力検査、聴力検査、血圧、2番~8番の空いてる部屋に呼ばれる。ひとつひとつ済むと検査の欄に看護師さんが捺印するのです。
検査時間より待ち時間が長いのは否めない。フロアに流れるBGMが気になった。クラシック音楽なんですが、ベートーヴェンの第九はまだしも、スラヴ行進曲(チャイコフスキー)フィンランディア(シベリウス)・・・気力が高揚して血圧が上昇しそうな曲ばかり流れてるじゃないか。
シェラザード(R、コルサコフ)なんかも。途中でモルダウ(スメタナ)が流れてようやく落ち着いた。金管楽器の多い大編成の管弦楽団は病院待合のBGMにはそぐわないと思うよ。

視力検査も聴力の検査も前回まで利用していた病院(バリウム)より長くかかった。視力はガチャ目で、片方1.2、もう片方0.幾つだった。ホントかな?
聴力検査で左右の耳でピーピー微かに鳴る音を聴いていたらウトウトしてオチそうになってしまい、看護師さんに「もう1回測りますね」と言われる始末。
でもそれぞれの検査を担当する看護師、衛生士さんは皆さん笑顔を絶やさず感じのいい方ばかりで、ウチの女性社員どもに見習わせたいぐらいである。検診者とすれ違う際、微笑みながら壁際にサッと立って除けるんですよ。適度に距離感をキープして冗談言ったり。これはいいところを紹介していただいたな。
これまで会社が毎年申し込んでいた病院(私がバリウムを吸いこんだ病院)は、企業として社員に健診させる為だけに費用の面で選んだだけで、検査内容は基本的な検査だけです。私の胃カメラもオプションだし、個人負担は確かに小さくない金額だが、今まで会社がなぁなぁで申し込んでやらせていた病院よりここは格段にいい。

ただ、妙に検査項目が多い。これまでのより多いです。
こんなのがあった。
眼圧の検査、目に空気を吹きかけるんです。フラッシュ写真も撮った。眩しかったね。
視野の検査、検査機器を覗いて、画面の中心の点を視ながら、左右上下にヘンなカタチの蝶か蛾みたいな陰、灰色の薄い陰がパタパタ飛んでるのが視野内で見えるかどうかの検査。
肺活量の検査なんてのもあった。吸って勢いよく全部吐き出すあれですよ。肺活量なんて学生の時以来ですよ。こんなの必要なのかな。
それら検査が終わるとポンポン捺印され、まだ済んでない検査の部屋に廻されるのです。
フロア.jpg
待合途中でまたさっきの問診のドクターに呼ばれて11番の診察室へ。
「〇〇さん(私のこと)今日、胃カメラ1件空いたんです。どうされます?」
キャンセルが出たらしい。
「あ、それならお願いします」
飛び付くように申し込んだ。心の準備なんていらないし、2ヶ月待つよりすぐにやっちゃった方がいいに決まっている。
ただ、採血に続いてまた針を刺されるのがヤダけど。痛いの嫌いだし。
問診事項が追加され〇印を付けた。「何か見つかったらその場で採取して構わないですか?」のような内容だったと思う。更に幾つか注意事項が追加され、
「麻酔するので本日はくるまやバイクの運転はなさらないでください」
電車で移動しますよ。
「今日の夜は飲酒は控えてください。お食事会のご予定とかありますか?」
ないです。(ビールぐらいいいよな。)
「昼食は軽いお粥かそば、うどんにして下さい」
そば、うどんねぇ。
今日の支払いはジャン妻が所持する家計費のクレジットカードで支払うことになっている。ジャン妻の胃の検査はバリウムだが、私が麻酔で胃カメラ検査だとロスタイムが発生してしまう。でも2人同時に支払うので待合で待っててもらうしかない。時間大丈夫だろうか。
もうひとつくだらない懸念がある。麻酔が醒めてから2人分の会計を済ませて病院を出るわけで、その足で2人でランチに行って消化のいいもの、お粥なんてそうそう無いし、そばかうどんとなると「はなまるうどん」というわけにはいかないのは、ジャン妻は過去の「はなまるうどん事件」を未だ根に持っているからです。
https://funayama-shika-3.blog.so-net.ne.jp/2018-05-09

となると昼は何を喰おうか。
私はまだ検査が終わってないのにアタマの思考がランチに向いてしまい、ドクターの言ってる説明が上の空になりかけた。
「入れ歯とか金歯とかありますか?」
そこで我に返った。入れ歯ぁ?そんなん無いよ。
「無いです。インプラントがありますよ」
「インプラントは大丈夫です」
インプラント挿入の時は麻酔医が立ち会って静脈麻酔をかけている。大腸ポリープ切除の時と併せてこれで3回めの眠りに落ちる麻酔が待っていることになった。

待合に検査待ちのジャン妻が座ってた。
「急遽胃カメラすることになった」
「あ、そうなの?」
「キャンセルが出たんだろうな」
「よかったじゃない。アナタって運がいいわねぇ」
「・・・」
「ホント、いっつも運がいいわねぇ」
「そうか?」
ジャン妻は私を「運がいいヤツ」と見ているフシがある。運だけで実力が無いと?そう聞こえる私はムクレる。
「目が覚めるまで待ってられる?」
「いいわよ」
私はカード預かってパスワードを聞いて、これまで私に持たせてくれなかった家計費カードをブン捕る悪巧みを考えてたのだが、それはダメだって。

そういえばカルテ、問診票には「胃カメラ検査追加」と記載され、その隣に「バリウム誤飲の為」と殴り書きされて○でグイッと囲ってありましたね。
「誤飲?」
「・・・」
「誤飲?飲み込む力が無いってこと?」
「・・・」
「お爺ちゃんなの?」
「るせぇ」
そしたら採血に呼ばれた。4番に案内された。
採血の女性看護師さんも感じのいい人で、目を細めて笑顔を絶やさず。
マスクしてるから素顔がわからないが、名札に写真が貼ってあってすっげー美人なの。だけどマスクに隠れた素顔は目元に小皺が刻まれてるじゃないか。
名札に若い頃の古い写真使ってんだろって突っ込みたくなった。
「6本採取しますね」
6本!!
口に出してしまった。
「そんなに採るのかよ」
「あ、でも針を刺すのは1回ですから」
あたりめぇだ。6回もブスブス刺されたら腕が穴だらけになる。

この病院では何回か内視鏡検査をしたが、麻酔するの針を刺すのは大抵若い看護師か、下手すると「コイツ学生じゃねぇか」ってのが何回かあった。ブスブス刺されて腕が青痣だらけになって、地元の商店のオーナーさんに「それ、何処の病院だよ。相当下手だぜ」って言われたことがある。
ブスッと刺された。痛ッ。
「たくさん採りますからね」
吸血鬼のような女性看護師さんは目を細めてニコニコしながら(だからシワが目立つんだよ。写真取り換えろよ)1本、2本、3本、取り換え取り換え私の血液を採取している。6本も採って何を検査するんだろう。
そんなに血を抜きやがって。その分補給したいから増血の為に肉でも喰いたいが、昼はお粥かうどんねぇ。
朝から水だけなので何だか腹が減ってきた。

最後にX線検査で14番の部屋へ。検査技師は男性でこれもいい方だったね。それが済んだらその男性が「前の16番の前でお待ちください」
16番が内視鏡検査室だったのです。そこにカルテを置いたら中から女性看護師が出てきて、
「問診まだですよね?」
でも問診の箇所に捺印されてるんですよ。さきほど最初と2回め、胃カメラ空きましたよとススメてくれたドクターの印が押されてるじゃないか。
「捺印されてるんですけど。オカシイな。問診の先生の名前じゃないし・・・」
「じゃぁいいじゃんか。ハンコ押されてるんでしょ」
「これは今日の検査の説明の問診で、これから打つ麻酔の量とかもあるから11番の部屋で問診を受けてきてください」
間違って押しちゃったらしいのだ。メインエベントの胃カメラの前に11番診察室に差し戻されたのである。呼ばれた診察室にはいいトシの男性ドクター、お爺ちゃんがいて、アガサクリステイー原作の何とか殺人事件に出てくる名探偵ポワロの俳優さんのように見えた。
モゴモゴ言いながら形どおりの健診、調音器をあてて、背中をトントン叩いて、診察台に寝かされてお腹を押され「痛いとこないですか?」
「ないです」
早く終われよ。胃カメラ済ませて食事して、公務に復帰したいんだよ。
麻酔の量がどうとか言ってたが、そういうのを決めた問診とも思えない。どっかに麻酔量を記載したのだろうか。

16番の内視鏡検査室に戻ったら時刻は11:40分ぐらいだった。すぐ処置室内に呼ばれ、左脇を下にした状態で寝かされ身体をバンドで固定され、右手首も固定され、2人いた女性看護師のひとりが私の左手首に静脈麻酔注射をブスッと刺したのですが・・・

・・・失敗しやがった・・・

「すみません静脈に入らなかったので、右腕の肘ををこう天井に向けていただけますか?」
手首の静脈が逃げたらしい。手首が血で滲んでいる。リストカットじゃねぇんだぞ。下手クソめ。
今度は右腕にブスッと刺された。採血と併せてこれで3回めだ。今度は失敗すんなよ。
喉にも麻酔を吹き付けられたような気がするが。

そしたらいつの間にか眠ってしまった。今思えば胃カメラがどのようなものなのか、鼻から入れるのか口から入れるのかの説明も無かったのです。これだけ普及しているから一般常識までいかなくても「胃カメラのイメージできてるでしょ?」だったと思う。
説明が無かったので後日に胃カメラ検査をあちこち検索してみたら、バリウム検査で安心すべからずのようなサイトに入ってしまった。バリウム検査で胃癌の早期発見できるのかというとそんなことは全然無いらしいぞ。
バリウム検査は影絵のようなもので、ある程度の大きさになった腫瘍、癌しか発見できないという。
大腸検査もそうだったが、内視鏡の方が直に胃壁に撮影するから当然精度がいいわけでさ。
それに医師が診ます。バリウム検査って医師が立ち会ってないでしょう。ブ厚い壁の外で指示してるのは放射線技師で、医師が立ち会わなければ医師の人件費が浮くし、放射線技師だけで大量の検診者を流れ作業というか機械的に撮影すれば儲かるからではないか。
検診者だって会社の指示に従って、毎年のようにバリウム検査を受けてしまっているだけですよ。

バリウム検査では検査台に乗せられて、急角度に体位を変換させられずーっと摑まっているのがタイヘンだよね。そうでもしないと胃壁全体が撮れないのだろうけど、あれって高齢者や太った人なんか大丈夫なのかな。アタマから落ちたりしないのか。
「息を止めてください」のタイミングでシャッター音が聞こえるが、そのタイミングだけ放射線が照射されているのではなく、検査台にいる間はずーっと照射されているそうです。
検査する側は被曝しないようにブ厚い壁の隣の部屋からマイクで指示を出してますよね。撮影中は部屋の中には入ってきません。入ると被曝してしまうからだよ。
こっちの被曝量も少なくないそうです。胸部レントゲンより遥かに多いとか。

途中で苦しくて目覚めたら口からヘンな黒いヘビのような管が伸びていた。全身だけでなく喉にも麻酔が効いているので「オエッ」ってならないのが不思議である。
まぁその為の麻酔だからね。
胃壁に冷たい異物感も感じた。苦しくてウゥ~ウゥ~唸ったのを覚えている。

そしてまた意識が無くなり、目覚めたら12時40分だった。
トシを取って朝早く目覚めるのもあって麻酔が早く切れたのだろうか?酒に弱くないからかも知れない。
ムックリ起き上がったら何だかボーッとしている。寝ボケたのか間違えたのか、カーテンを引いたら隣に寝ている検診者さんの寝姿を見てしまった。慌てて引いた。

スリッパを履いて床に立ちあがったら普通に歩けそう。
「くるまを運転しないでください」に納得した。外出も中止して内勤にしよう今日の午後は。
ジャン妻は待合で待っている筈である。まさかいなかったら私は現金でウン万円を支払わなくてはならない。普段からカードを持たせてくれないからである。
私は看護師を呼んだ。
「ウオォ~イ」
「ハァィ」
さっき下手打った看護師じゃなくて、検査室に導き入れたもう一人の女性看護師が出てきた。
「職場に還りたいのだが・・・」
「大丈夫ですか?歩けます?」
そろそろ歩いてみた。大丈夫みたい。
「(細胞)採ったんですか?」
「採りました。なのたでお昼は・・・」
・・・軽めだかお粥だかうどんだか言うとったな。
「待合に家内が待ってるので」
家内が所持するカードでないと今日の支払いができないんだよ。
待合.jpg
ジャン妻は待合にいてi-Padでマンガを見てた。
「あ、大丈夫?」
「職場へ帰ろう・・・」
受付へ歩み寄って清算、支払い金額を見たら・・・

!!!

高級旅館になっちゃった船山温泉へ2人で1回行ける以上の額だったのです。

ジャン妻はバリウムだから通常の健診なので会社負担にできるのですが、私の金額はちょっと・・・
「こりゃ会社負担は無理だな。アイツ(ソリ合わない)に交渉しようにも、内訳のどの金額を引いた額を会社負担にするかって揉めるな」
ジャン妻は皆まで言わせず、
「いいわよ!!」
「・・・」
「身体が第一!!」
私があのソリの合わないオンナにアタマを下げるように交渉するのがイヤらしい。

外に出たら太陽が眩しい。空気がひんやりする。
「お昼どうする?」
13時過ぎようとしている。ジャン妻が一緒だと意外にランチのメニュー選択枠が狭まるんですよ。ラーメンはヤダとか言うし。
「昼は消化のいいもの、うどん、粥とかって言われたんだよなぁ」
「はなまるうどんはイヤよ!!」
「・・・」
やはり未だ根に持っているのか。
「蕎麦は?」
「蕎麦ねぇ・・・」
あ、閃いた。お粥がある店。お粥というか中華雑炊のある店。あの「食券のいい加減な店」に賄から昇格したスープご飯があるんだ。ちょっと遠いけど。
何回かUpしましたが今年になってから足が遠退いてます。
「いいわよ付き合うわよ。アナタのおごりね」
「それは構わないけど」
食券のいい加減な店.jpg
向こうジャン妻こっち私.jpg
スープご飯1.jpg
私はスープご飯塩味。賄からレギュラーメニューに昇格した逸品。味噌味もあります。これなら胃に負担かからないでしょう。
「バター入れたかったけど」
「ダメっ!!」
ジャン妻は日替わりの、豚肉と玉子のカキソース炒め。

「さっき胃カメラだったのだ」
「そうだったんだ~。だからそれ(スープご飯)にしたのね。珍しいな~と思って」(店のママ)
「ホントはこっち(ジャン妻の豚肉玉子カキソース)にしかたったんだけど・・・」
「いやいやいや。そっちはいつでも食べられるでしょ」
味が濃かったのかペットボトルの水を飲むジャン妻2.jpg
店の外に出てペットボトルの水を飲むジャン妻である。
「アタシには味濃かった」というのです。

社に戻ったら「大丈夫ですか?」責めに遭う始末。たかが胃カメラだぞ。
「ちょっとボーッとしてるが、外に出るの止めた」
「その方がいいですよ」(ソリ)
「・・・」
ウルサく聞かれるのがイヤにいなり、社内では目に力を入れて画面に見入って作業してたが、どうも麻酔が残っているようで定刻で退勤しました。予定していた外出公用は昨年から登用された草の者12号(私の大シンパであります)に代行させることにした。
その日の夜は・・・

・・・禁酒しました・・・

・・・ウソです。ビールだけ飲みました。
「次回も胃カメラにしようね」
「そっちも」
「うん・・・」
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