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上大岡の安兵衛 [居酒屋]

ザキの薄暮.jpg
薄暮のザキ。
右手にそびえるワシントンホテル。
この先にあるブルーライン伊勢佐木長者町駅から上大岡へ向かいます。
ですが、今宵行くのはこの店ではない。
いつもの角度2.jpg
今日は浮気をするのです。

今宵ジャン妻は、多忙な中を割いて部署のおエラいさんを囲む会(囲んでボコボコにする会?)だといふ。
私はそのお偉いさんを知っている。上州に来られた時、この店にお連れした。
蒼白い店構え.jpg
閉店しちゃったけど。
その方はジャン妻とこの店に来て、ママの尖った言い方に「何だあの言い方は?」とオカンムリ。ジャン妻は申し訳なさに赤面したそうである。
正月明け5日夜.jpg

「今日は上大岡?」(ジャン妻)
「だけど他に行くつもり」
「新しく開拓しといてよ。おおはま(鎌倉)みたいに静かで落ち着いて美味しい店」
そう簡単にいくか。今宵行くのは大衆酒場だよ。
上大岡で下車する30分前、17:30に電話で申し入れてあります。
「カウンター席ある?」「ございます」1席お願いした。「わかりました一応お名前を・・・」対応したのは後で登場するフロアマネージャー格の男性(どうも店長らしい)で、声が大きくてお喋りで、放っといたら誰かが制止しない限りいつまででも喋ってるマシンガントークなのを後で知る。
電話の向こう側はやや喧噪状態だった。早い時間帯から数人グループ客がいるらしい。
安兵衛1.jpg
上大岡の改札を出ていつもは左に行くのだが今日は右へ。
坂を下って弘明寺方面へ歩くとすぐ見つかる。
見つかるのだが。。。
安兵衛3.jpg
安兵衛5.jpg
何だこの造りは?
居酒屋、BAR、スナックの複合テナントビル。1階正面と階段を昇って2階、どちらの暖簾を潜ればいいのだ?
私は30分前どちらの店に電話したんだろうか?
安兵衛2.jpg
1階の暖簾を潜って引戸を開ける。
「さっき電話した〇〇だが。。。」
「ハイ〇〇さんお待ちしておりましたカウンター何処でも右でも左でも真ん中でも」
迎えたフロアマネの男性(店長か?)は早口で息継ぎせずに一気に言い切った。いきなり早口の速射砲を浴びた私はポカンと呆気にとられ、そのまんま真ん中の席、炉端のド真ん前に座った。
最初の膳.jpg
「焼きそばと・・・タルタル揚げ」
「焼きそばいくとき言ってくださいすぐやりますので」
これは焼きそばを締めと勘違いしているな。
「締めじゃない。もうやっていいよ」
「なるべく遅くですね」
「いやいや、今すぐやっていいよ」
「え!!!」
「・・・」
「今すぐ作っちゃってよろしいですか?」
私はビールを指した。これと合わせるという意味で伝わったらしい。
「わかりました焼きそばとタルタル入ります」
タルタルとはこの店のイチオシ、鳥の唐揚げ・・・ともちょっと違っていて、鶏肉をブツ切りにして唐揚げにしいているのではなく、小さい鶏肉を1枚揚げて、それをチキンカツのように切り、それに自家製のタルタルをまぶしてあるもの。チキン南蛮といっていい。
せっかく炉端焼きの前に座ったので、繋ぎに焼き鳥を3本オーダーした。
焼き鳥1.jpg
焼き鳥2~焼き過ぎ.jpg
焼き鳥はよ~く焼くタイプです。
懐かしい味、食感である。若造の頃に初めてどっかで食べた焼き鳥はこういうものだった。
でもちと焼き過ぎですね。
18:00前に着座して、もも肉が焼きあがったのが18:06。。。
アスパラベーコンが焼きあがったのが18:08。。。
ネギマが焼きあがったのが18:13。。。
10分以上も焼かなきゃいかんのかなぁ。これが普通なのだろうか。
アスパラベーコン焼き過ぎ.jpg
ネギマ焼き過ぎ.jpg

タルタル1.jpg
やわらか~い鶏肉です。タルッタルソースもまぁまぁ。
刻んだ茹で玉子も入ってるから自家製ですね。
タルタル2.jpg
タルタル3.jpg
タルタル4.jpg
タルタル5.jpg
タルタルが揚がる前、焼きそばが来る前、多少の余裕ができたらしいフロアマネ(店長?)は、今日のバイト君たちの教育指導にかかっている。
それすら声が大きい。早口でまくし立ててる。
「何時頃に来る〇〇さんて方はよく食べるワよく飲むワ賑やかに喋るワ。明るい方なんでこっちも気合入れていくからそのつもりで・・・」
バイト君に訓示しているというよりも、これから来る客の特徴や噂バナシを今いる客に聞こえるように話してどーすんだよ。
バイト君への訓示がまだ続く。
「今日は〇〇日で今は落ち着いているけど18時半頃からご予約のお客様が一気にドドド~ッと来るからあーだーこーだどうこどうこう・・・」
これから混むのはわかった。予約のグループ客が次々と私の背後の入口扉を開けて入っては奥のテーブル席や2階へ誘われている。2階はグループ客か宴会用らしい。
だんだん混んで来た。フロアマネ(店長?)は既に快気炎を挙げているテーブル席へ厚焼き卵か鳥の唐揚げか1品2品持っていき、そこでグループ客に交じって飲み仲間のように声高に喋くりだした。TALKが止まらないの。バラエティ番組の司会かコメンテーターのようである。
店内5.jpg
店内6.jpg
対象的に私の真ん前にいる焼き場のオヤジさんは、
か・も・く。(寡黙)です。
ベラベラ喋らない。
店内7.jpg
焼き場は正面なので入り口を向いているんです。フロアマネ(店長?)がテーブル席でお客さんとくっ喋ってばかりいるから焼き場のオヤジさんがご新規のお客さんに気が付き、
「いらっしゃい。ご新規さん」
静かな声だけど喧噪な店内にオヤジさんの声だけよく通るのだ。するとフロアマネ(店長?)がお客さんとの会話(というか、ひとりで一方的に喋っている)を突然バサッと打ち切り「ハァイご新規さまぁお待ちしておりましたぁ」と大絶叫するんです。
今まで話をしていたグループ客にしてみりゃそれまで声高に喋ってた彼が突然入口に向かって大声を上げるもんだからその声にオドロく始末。
そしてフロアマネ(多分、店長?)は店内を早歩きしだした。
店内1.jpg
店内2.jpg
店内3.jpg
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焼きそば1.jpg
焼きそばが登場。
カツオ、青海苔がドッサリ。
私はカツオも青海苔も要らないんだけど。炭水化物とソースだけでいいんだけど。
引っくり返した。ラーメン二郎系でいう天地返し。具を先に摘まんで炭水化物だけのスタイルにしてみる。
焼きそば2.jpg
焼きそば3.jpg
お、重い。重たい焼きそばである。超ヘビー級で粘度が強いのです。
でも悪くない。大衆中華ではなく居酒屋の焼きそばです。
焼きそば4.jpg
焼きそば5.jpg
焼きそば6.jpg
ここで腹もクチたのだが、さて、燗酒と軽い肴で落ち着こうと。フロアマネ(何度も書きますが店長かもです)を探したら、ま~たどっかのグループ客とくっ喋っている。
私は正面、焼き場のオヤジさんに、「ナメロウ。。。」
「ハイ。ナメロウですね」
オヤジさんは一歩か二歩下がって、お裏方?焼き場の背後から厨房に通じているのか?そこに向かって「カウンターさんナメロウ。。。」と静かに注文を通した。
私は炉端焼きの前にいる。店の右奥が見えないのですが、どうもこの店は凹という漢字の窪んだ部分に焼き場、調理場があって、凹の白い部分にカウンター、テーブル席がグルリと配置されているようです。
ナメロウを運んできたのはいつの間にか客席でのお喋りを打ち切ったフロアマネ(おそらく店長)で、私のところへ持って来て、
「あれっ?」
いつナメロウ頼まれました?という表情である。
ナメロウ1.jpg
ナメロウ2.jpg
「忙しそうだからこっち(前のオヤジさん)に頼んだんだよ」
「あ、あ、あ、そうだったんですねぇ。ありがとうございますぅ」
もうちょっと静かに話せんのか。
「ナメロウには骨煎餅が付いてきますので」
ホウ。それはいいね。骨煎大好きですよ。素材を全部余さず使う辺りは高評価。
ナメロウについてきた骨煎餅.jpg
カウンターに2人客、ペアがご新規で入って来た。
フロアマネ店長はその2人が前に見えたことがるか一生懸命思い出そうとしている。前に見えられた時の服装だの髪型だのって。そのウチ思い出して閃いたか、手を叩いて、
「でしたよねぇ、お見えになってますよねぇ」
久闊を温め合うというか、ひとりで勝手に納得してるだけなんだけどね。
そこへ注文が入る。またドタドタ早歩きしていく。この店は動線が悪く、さっきから騒いでいるフロアマネ店長が私の背後をドタドタ早歩き、地響きを立てながら客席との往復運動が何回繰り返されたことか。それも中生ジョッキを4つか6つ持ってですよ。
馴染のお客と大きい声でくっ喋ってるが、どっかから注文が入ると即座に会話を打ち切って「ハァーイ今行きますぅ~」ひと声叫んでまた私の背後をドタドタドタ。
何を脱兎の如く走ってるんだ。そのウチ転ぶぞ。段差だってあるんだし。客がこぼしたビールに足滑らしたりしないか。
一生懸命なのはわかったよ。だがこの赤貝を見てくださいよ。
赤貝1.jpg
ドタドタ走って持って来たら貝の身が端っこに転がっちゃったんですよ。身が離れ離れになっちゃったの。
落っことしたらどーすんだって。
赤貝2.jpg
赤貝3.jpg
2本で「お勘定」
焼き場の寡黙な旦那がボソッと「カウンターさんお会計・・・」
レジ前に立ったフロアマネ(店長と確信)は肩でゼェゼェ息してやがる。
「いつもそうやって走り回ってんのか?」
「そうなんです(ゼェゼェ)。お客様(私のこと)がお見えになられた頃は空いてたんですが・・・(ゼェ)・・・急にご予約のお客さま他でドドドッと一気に立て混んじゃって」
その為の予約だろうがよ。客のせいじゃないの。アナタの動きが悪いの。
「ですがお客様(私のこと)からお電話いただいた早い時間帯でしたらお電話無しでお席ご用意できますので」
「ああそう。だけど間違って2階に行っちゃったらどうなるんだ?」
「2階はですね。座敷なので団体様用なんです。おひとりで入られてもすぐここ(1階)に・・・」
・・・で私は遮り、(私は人の話を途中で遮ったりしないのだが)
「ここに下ろされるってか?」
「ハイお一人様はここ(1階)ですね」
「走り回って怪我しねぇようにな」
「ハ・・・ハイっ。ありがとうございますぅ」
深々頭下げられた。焼き場の旦那もニヤッと笑ってた。
この方たちは入れたかな.jpg
店を出て振り返る。
彼ら4人は満席で入れなかったらしい。
安兵衛4.jpg
決してバカ美味じゃないけど焼き鳥もあるし、水槽にアジが泳いでるし、4種類のピザ、餅チーズ焼、ナスチーズ焼、他、侮れない創作メニューも散見されたが、グループ向きですな。
焼き鳥はちょっとね。不味いんじゃないです。学生の頃に初めて食べた焼き鳥の味と食感だった。懐かしさを感じた。
だが私の舌が奢ってしまったんですね。同じ上大岡だし。
やはり焼き鳥は専門店の方がいいのかなぁ。
大衆酒場の焼き鳥はあくまでグランドメニューの中の一端に過ぎないのかも。
一生懸命なのはわかった。だけど店側が走ってたらそれを見てるお客は注文し難いし落ち着かないよ。突っ込みどころ満載のオモシロい店である。
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コメント 2

ちまき

煩いあの人は、お店のオーナーです(笑)
2代目の。
わたしが初めて行った時は初代オーナーがまだいらして
二代目は焼き場修行してましたね。
二代目が継いだそうですよ。
焼き場にいる時はだまーって焼いてたんですけどね。
フロアに立つようになってから、あんなに喋るようになったんだと思います。
ちょっと空回りっぽいですね。

by ちまき (2017-02-21 21:55) 

船山史家

ちまきさん。
オーナー氏は私の背後を疾風の如くバタバタ走っていました。
どんなに混んでも店側が走っちゃダメです。こっちも声かけ難いですし。
「何時から来るお客さんはこれこれこういう人で・・・」店内の客に聞こえる声でこれから来る客の特徴をあげつらうのもどうかと思います。他のお客にしてみりゃ要注意客が来るのかって思うじゃないですか。
焼き場にいる時にあんなにベラベラ喋くってたら焼き物がコゲちゃうでしょうね。
思いっきり空回りしてましたね。バイトの方が落ち着いていましたよ。(笑)
でもまぁオモシロい店でした。
by 船山史家 (2017-02-22 06:58) 

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