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文庫の鳥千代 [居酒屋]

スープ1.jpg
これはタイトルにある酒場の締めの写真です。
大残業で24時前に帰宅したジャン妻は、この写真を見て目を見開いた。
「何これ?」
「これはねぇ」
「???」
「俺もこういうので熱燗飲んだのはこのトシ初めてなんだが。コーンスープなんだよ」
「コ、コーンスープ!!」
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コーンスープをオーダーした時、店の息子さん?が厨房のお母さんに、「コーンスープできます?」と声掛けして、それを聞いたお母さんと目が合ったのだが、「お客さん熱燗の肴に何でそういうのを注文するんだい?」とでも言いたげなカオをしとったよ。
おそらくコーンスープなんか滅多に出ないのだろうな。息子さんが冷蔵庫から「これ使う?」取りだしてたものを見たら、駅前のやや高いものを置く食品売り場によくありそうなものに見えた。箱のパッケージではなく厚いビニールのパックスープのようだった。ハサミで封を切って温めるか、熱湯にドボンして温めてハサミで封を切るかのタイプ。決して粉末タイプではなかった。
どんなお皿で供されるんだろう。カップスープかな。
小柄なお母さんが厨房背後の食器棚に手をのばした。手に取った白いお皿を見たら、カップどころか洋食用の大きいお皿だった。それがこれです。
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量が2人分ありますね。
「スプーンどーぞ」(息子さん)
スプーンというかレンゲね。
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なるほどコーンスープだね。甘じょっぱい味。コーンもドサドサたっぷり入っていた。
意外と合うんですよ熱燗に。ただ、量が多いの。
すすってもすすってもなかなか減らないのだ。
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コーンスープで締めた店、鳥千代は京急金沢文庫駅近くにあります。
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上大岡にある焼き鳥屋(本店)の3号店の帰途に店の前を歩いたことはあるのですが、写真の通り赤い看板でチャラチャラしている外観で、これは若い者向けの店かと誤った偏見を持ってしまい、今まで見向きもしなかったのだが。
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店頭のディスプレイもショボいし。
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外観だけ見て判断するなかれ。中はシブい昭和タイプの大衆酒場。
カウンター10席、テーブル4席×3、6席テーブル1、座敷には6席卓が3つほどある。
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卓上にお品書きがないので、背後へ身体を捻じ曲げて、小上がりの壁に張り出されたデカいお品書きを見るか、カウンター頭上にブラ下がったお品書きへ猪首を45度曲げるしかない。
背後のお品書きは黄色い紙を4列に並べ大きいフォントで書きなぐってある。畳2畳くらいの大きさ。品目数をザッと数えたら130か150ありそう。
カウンター上のお品書は自分の頭上のものしか見えない。クビを鋭角に捩じるか、仕方なく背後を振り向いて小上がりの壁のお品書きを見ます。私が背後を振り向くとテーブル席の客がギョッとするので、眉間の力を抜いて遠くの景色を見るように。
遠くの文字が見える人ほど有利。文字サイズも大きいので。ってことは老人客の店なんだなと。17時開店で私は一番客だったが、後から入られたお客は老夫婦2組、老人男性2人連れ、カウンターにはご隠居1人とそろそろ引退かな~の老人男性1人、平均年齢高く50歳前半の私がいちばん若造だった。
私も手許の文字より遠くの文字の方が見えるようになってきたので、背後の壁に張り出されたお品書きをジロジロ見ていたら総じて低価格。
でも中には、ところてん、かりんとう、柿ピーナッツ、これってアテ(肴)として成り立つのか?数増やそうとしてない?と思うようなものもあった。
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お品書き3.jpg
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ポテトサラダ。小さいアクセントは魚肉ソーセージかな。
ポテサラ.jpg

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串カツ、小ぶりだが脂の無いいい肉を使っている。衣も薄くていい。
私の背後で、「牡蠣フライ、それとトマト」
牡蠣フライがよう出るんです。
「マヨネーズはおつけしますか?」
「つけて」
ふぅ~ん。私のキャベツにはマヨは無かったぞ。でもキャベツの水切りがしっかりして串カツを濡らしていなかったのは丁寧な仕事をしている証。
私だけのソース小皿なので2度浸けもOKです。
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赤味噌で煮込まれたモツ煮込み。これは私はイマイチだった。上大岡の煮込みに及ばない。
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ようやく若い客が入ってきた。
でもお若い者に合うメニューなんかないぞこの店には。そしたらその若いのは、
「フキのキンピラ」
「ごめぇんなさぁい。今日はフキはないのよ。タケノコはありますすみません」
シブい注文するじゃぁないか。
フキはない?タケノコならあるって?
品数が多過ぎてその日にないものを隠すのもメンドいのでしょう。
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逸品料理はお母さん担当で、長いもみ上げで髪をペターッと固めた店主は焼き場担当のようです。焼き場に注文が入らなけりゃフロアに出てきて飄々と喋くってる。
「アメリカはかわいそうな国だよ。助けてあげなきゃ」
「日本がいちばん強い国なんだよ。円が高くなろうと100円きろうとびくともしないよ」
「日本人は溜め込まないで使わないと経済が潤わないよ。世界一の金持ちは日本なんだよ」
「そういうのは麻生さんが説明しないからさ。だから私が店で言ってんです」
「悪いのは〇行なんだよね。〇行の人いたら怒るかも知れないけど」
いないと思う。
ほどよく枯れた御隠居ばっかりだし、私だって〇行マンのカッコじゃない。
女将さんが呆れ口調で、
「止めなさいよさっきから。ったくもうひとりで何を喋ってんだか。ホラ、焼きが入りましたよ」
「あ、ハイ。(ここで私を見て)、今やってますのですみませ~ん」
店主は焼き場に戻った。
鳥レバ刺。醬油と胡麻油。塩はカウンター上にあります。
レバ刺1.jpg
レバ刺2.jpg
馬刺霜降り。会津で喰うような生の肉ではないよ。
馬刺1.jpg
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脱サラぽい?息子さんはできあがった肉じゃがに一旦は手をかけたが、私の熱燗が出てないのに気付いて慌てて駆け戻ったり。フロアでくっ喋ってるお父さんと肩がぶっつかったりして笑えた。
鳥千代3.jpg
そして締めのコーンスープという訳ですよ。
熱燗、何て銘柄かとうとうわからなかった。何処にドリンクのお品書きがあるのかもわからなかったのです。
鳥千代2.jpg
時刻は18時半過ぎた。それまでは敬老会、ご隠居の社交場で、年齢層高い客層だったが、これからの時間帯は客層が若返るのかも知れない。
ご隠居だらけでスーツネクタイは私だけだった。居心地はいいが現役に来る店ではなく、私が定年退職してもっと枯れてからの方が合うかなぁ。それもそう遠くないけど。
後で私の話を聞いたジャン妻は、
「そりゃそーだよ」
「・・・」
「アナタだってまだ隠居じゃないんだから」
「・・・」
コメント(2) 

コメント 2

ちまき

わたしが行った時は、もっと年配のお爺さんが焼き場で仕切ってました。 もみあげのお父さんはいなかったと思います。
気の弱そうな息子さん? のような方はいらっしゃいましたが。
わたしはこの雰囲気がとっても気に入ってしまったのでリピします!!
それにしてもコーンスープ×熱燗!! やりますね~
わたしメニュー見て、コーンスープって何に合わせて頼むんだろう?って思ってたんですよー

by ちまき (2017-01-23 22:02) 

船山史家

オイスタークイーンちまきさんこんばんは。
年配のお爺さんが焼き場に?
本文中に書かなかったのですが、レバ刺&馬刺に添えられたニンニクのせいで、遅く帰宅したジャン妻がブゥブゥ言うには部屋じゅう臭かったそうです。
「いったい何杯飲んだのっ?」
「3合だけど」
「嘘っ。だったらこのニオイは何っ?」
翌朝まで消えませんでした。
コーンスープなんて普段出るのかなぁと思いました。メニューの数を増やす為に無理して入れたのかなと勘ぐったらしっかりしたスープが出されました。しかも量が多い。
でもコーンスープってカップで充分ですね。熱燗と合う合わない以前に、スープ皿で2杯分をズズズズッ飲むもんじゃないです。
by 船山史家 (2017-01-23 23:58) 

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