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禊とライバル心 [居酒屋]

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お世話になっているこの店ですが。
http://funayama-shika-3.blog.so-net.ne.jp/2016-11-20
で書いたように11月の後半に小さい奇禍があって、ジャン妻の眉をしかめさせたままだったのです。
私はこの店との今後の関係を心配した。わだかまりを持ったまま年を越すのはよくないと思った。
このまま関係が途切れたら、この店のOBで現在は下の店で修行中の彼も心配するだろうし。
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私は関係を修復しようと動いた。
ジャン妻は叱り方、注意の言い方がキツいので・・・(中途新人を怒鳴ったら辞めちゃったくらいだからね。「アタシが怒鳴ってなんかいないっ」・・・)・・・自分が言った方がいいと思って。
開店1時間前に近所のハンコ屋に印鑑を注文に行った帰りに店の前でじーっと立っていたら、店の奥からママが出て来た。
「あのさ・・・ちと話が・・・」
「なになに?いい話?」
「いい話・・・では・・・ないな・・・」
「ええっ!!悪い話?・・・なになになに?」
「止めとこうか・・・」
「ええぇ。大丈夫よ言って言って言って」
「じゃぁ言うよ。この間〇〇(ジャン妻)の部署の歓迎会でさ・・・こういう言い方されたんだってよ」
「ええっ!!」
「・・・」
「そんな言い方してないわよぉ」
「ああそう。でもそう受け取ったみたいだよ相手は。またママあんな言い方してアタシのカオがってアタマ抱えてたからね」
自信が無くなったように、「・・・言ったのかな~・・・」
「言ったんだってさ。普段から出てるんじゃないか?」
ママは自信が無さそうだった。
「私だったら参加者に喫煙者がいたら事前に言うさ。今日の店は全席禁煙です煙草吸うなら外の灰皿でって最初に言うけどね。〇〇(ジャン妻)にもそう言ったの。言っておけば双方気を遣わんで済むしさ」
「・・・確かに言ったかも。うん。ゴメンなさい。言ったわ」
「店が忙しくなるとつい出ちゃうんだよ」
「えぇ~。普段は言って・・・」
「言ってるさ。言ってるよ。聞こえるモン。ああまたあんな言い方してるって」
「そ・・・そうなの・・・ね・・・」
「言っちゃったんだからしょーがない。その方はもう来ないと思うけどね。店ん中のどっかに禁煙ですって貼っときゃいいのにさ」
「禁煙にして最初の頃は貼っておいたんだけど。1年経ったから外しちゃったのかも」
「ああ、外しちゃったんだ。でも俺らや禁煙を認知した客だけじゃないよ」
「そうよね。でもメニューの下の方に一応、店内禁煙って書いてはあるんだけど・・・」
「見たことない。普段はその日のおススメ。黒板しかみないから」
「そ、そうよね・・・」
「パパッって言わないでタメて言えばいいんだよ。すみませんお客様ぁ、当店は禁煙でしてぇ、お煙草でしたら外でぇ・・・って」
反省しきりのママだったが。
「言ったのっ?」(ジャン妻)
「言った」
言った内容を説明した。
「普段からそういう口調が出てるってそこまで言ったんだ」
「言った。今頃しょ気てるんじゃないか。案外立ち直りが早いかもな」
注意したって直りゃしないよと思わないでもないが。気にしてるだろうからその日の夜、予約の電話したらママが出て、「さっき旦那さんに注意されたの。ごめんなさいごめんなさい」だったそうだが、
「満席だって」(ジャン妻)
「なにぃ?さては俺に言われた直後だから会いたくなかったんだろうよ」
悪態ついたが翌週に行きました。
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おとおしの煮物。カニあんかけのダシにシャキシャキの白菜。
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鶏ハムと焼き茄子のポテサラ。
ハムはまだしも、焼き茄子は合わないなぁ。
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大根と豚バラのピリ辛温サラダ豆板醤と山椒の合わせダレという長ったらしいネーミング。
合わせダレが美味しい。
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モッツアレラチーズとフルーツトマトの揚げだし。
ダシが美味しい。でもトマトの揚げだしとはねぇ。チーズはともかく。
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明太子とチーズ芋もち。これもダシが美味しい。
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この夜に大ヒットだったお好み焼き風タコのかき揚げ。あっちこっちのテーブルからオーダーがとんでました。
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私に注意された話は出なかった。その代わり、この店を辞めて神奈川県内某市の有名店に飛び込み修行している彼、K君の話題になった。
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「彼、元気だった?」
「元気だったけど・・・」
「K君は少し丸くなったね」(ジャン妻)
「そうなのよ。お店が終わった後、常連さんと夜遅くにラーメン食べに行ったりしてるんだって」
「あの街に夜遅い時間帯のラーメンなんてあったかな。大船まで戻ってるんじゃないか?」
そこで産業スパイよろしくその店のメニュー写真を印刷したペラを見せた。
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「何これ?」
ママは細かい文字の羅列に驚愕していた。
「これって横書きなの縦書きなの?」
「カウンターから店のPC画面が見えたんだけど、これってExcelの縦書きなんだよね。あまりそういう人っていないし」(ジャン妻)
「このマークは何?」と聞かれたので、★◆他、いろいろ説明してあげました。
★は比較的すぐ出せる、◆はお時間を要する、小鉢1つ300円、3つで600円、3の倍数でオーダー、◆でも仕込みが完璧なので意外と待たない・・・。
刺身は1枚からお切りしますに仰天していた。
「ちょっと見にくいわよねぇ」(ジャン妻)
「私なんか老眼きてるからこうやって(目から離す)見ないと読めないモン。辛うじてカタカナのポテサラ、コールスロー、マヨネーズが判読できるけどさ」
「これだけあってすぐに出されるの?」
「◆は他のお客さんがオーダーしたのに便乗すればいいんだよ」
「皆そうしてるね。アタシたちが頼んだシウマイに他のお客さんが、こっちも、あ、こっちもって。それで一度に出されるのよ」
ママは感心しきりだった。客筋がこことは全然違うのも話したが、そこをあまり言うと、この店のお客を否定しちゃうからそこは抑えた。
そしてアンコール。おとおしの盛り合わせ。
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料理はどれもまぁまぁ美味かった。たまに来る方が美味いのかもしれないね。
「年内いつまで?まさか22日でラストじゃないだろうな」
「ええっと・・・」
28日までらしい。こっちは29日まで仕事だぞ。
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「ママ、全く気にしてなかったな」
例の注意事項については全く話さなかった。
「ママはもう済んだと思ってるんじゃない?」
さぁこれで禊は済んだ。年内ラストスパートです。
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何かしらを混ぜたポテサラはメニューに必ずあるのですが、これは凄かったな。
ベーコン&とろけるゴルゴンゾーラのポテサラ。
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こってり重厚感あるポテサラ。ポテサラの域を超えている。ドロドロでしたよ。
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肉巻き白菜の純米酒蒸し。白菜と豚バラから出た甘いダシがいい。でも何も純米酒で蒸さなくても安い本醸造でいいではないか。
さては余った酒を適当に混ぜて使ったんな。(笑)
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聖護院大根と揚げ餅の揚げ出汁。
聖護院野菜だから京野菜ですね。この辺りもまたまたいい意味でのヘンな自己主張が伺える。他とはちょっと違うものを出していますというもの。普通の大根で充分ですが。
聖護院という難しい漢字を黒板にチョークで書くママの達筆にも驚く。
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水切り豆腐と三陸産牡蠣のステーキ黒酢ソース。
宮城県産牡蠣の出荷停止が報道されていますが、あれは宮城県全域ではないらしいですよ。漁業関係者のHPにも出てましたが、今回の騒動で出荷を自粛しているのは漁協で取り扱う共販の剥き身の牡蠣だという。
殻付きの牡蠣は従来通りの検査結果を踏まえて、生食用か加熱用に振り分けられる。
私は別に何が何でも牡蠣を食べたい訳ではないが。
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真鯛と京芋のギョロッケ。ギョロッケ(魚ロッケ)は魚の練り物をフライにしたものか、揚げかまぼこだと思っていたのですが、これは里芋の主張が強過ぎ。鯛なんぞという白身の香りはしなかった。
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「ギョロッケってどっかで食べたね」
「渋谷の佐賀」
「ああ、あの高い店」
渋谷の東急ハンズ近くのビル7階にある高い店。ちょっとお財布にキツい店です。
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昆布〆平目の松前のせ。
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磯の香り青海苔入り出汁巻玉子。大船にあるとの山の和風玉子焼きに似ている。美味しい。
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「彼(K君)のお店に行ったんですよね?」
「行った。明日も行くの」
「そうなんですか。あの店でKの料理だけを出したイベントって行かれました?」
「いや。行ってない。そんなことやってるんだ。まさかあの店で栃尾揚げツナマヨとか、ゴルゴンゾーラコロッケとか出すのかな」
それじゃぁこの店と同じになっちまう。でも私の見たところ、K君はオーダー、ドリンク、洗い場ばかりで、まだ料理に触らせて貰ってないようだが。
「明日行くので聞いてみる。2人(店主、ママ)は行ったの?」
「ウチ休みが(土)(日)(祭)じゃないですか。平日は行けないし」
「それにしちゃぁ年末年始GWお盆11月初旬としょっちゅう休んでるじゃねぇか」
マスターは私の毒舌にたまりかねて刺身包丁を持ったまま身体がのけ反った。
「彼も言ってたよ。マスターもママも平日しょっちゅう休んでるんだからウチに来ようと思えば来れますよねって」
「アイツそんなこと言ってたんですかぁ」
これは冗談。そう言ったのは私です。
「アイツ今度会ったら・・・」
「で、年末年始の休みは決まったのか?」
「ええっと・・・(途端にトーンが落ちる)・・・29日から休みで、5日から・・・」
「ウチは30日から休みで4日から仕事よっ」(ジャン妻)
「河岸が休みなので・・・魚が・・・」
「魚が無くても充分営業できるよこの店」(ジャン)
「銀行なんか30日まで営ってるのよっ」(ジャン妻)
「・・・」
毎年この時期になると仕入れのせいにする。
そして年内最終営業日。
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満席でした。入店を断念したお客も数組いました。
生ハムとセロリのポテサラ。
この店のポテサラはベースになるポテトとドレッシングが同じで、それにアクセントをつける塩加減のもの、プラス、余った食材を無理くり混ぜてないか?結局同じ味なんですよね。
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栃尾揚げの海老マヨネーズ焼。
よく出される海老ツナマヨネーズ、海老明太マヨネーズ、とも何かが違う。
隠し味がある。クリームソースのようなものが入っている。
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牡蠣と下仁田ネギの醬油焼きとろけるチーズ載せ。
やわらかい下仁田ネギと在庫一掃せんと残り物の牡蠣??
悪くないけど醬油の味よりチーズの香が勝っている。
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真鱈白子のゴルゴンゾーラチーズ焼き。ガーリックトースト添え。
真鱈の身はともかく、白子は溶けちゃったような。
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チーズものが3連続続いたので、「アナタの注文センス、チョイスがオカシイ」
何っ?チョイス?
チョイスだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
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では口直しに刺身でも。
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2種(ブリとカサゴ)お願いしたら何故か3種ある。在庫整理だな。
黒板のメニューがヤマになってひとつずつ消えていく。
今年の締めに、ベーコンとタマネギ入りの自家製さつま揚げとは如何なるものかと喰ってみたが、これは別にたいしたことなかったな~。
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「ねぇねぇ」(ママ)
「うん?」
「小さい文字でギッシリ書かれたメニューのK君のお店だけど。〇〇さん(私らのこと)ってそのお店のお料理に惹かれて行くの?それとも彼?」
「彼だな」
迷わず言った。
「彼の人柄だろうな。そこにいる人があっての料理だろうな。ただ料理が美味いだけなら行かない」
「アタシもどんなに美味しくても、人がよくなかったら行かない」(ジャン妻)
「そうなんだ。人なんだ」
ママのホンネは、じゃぁウチの店に来てくれてるのもアタシたちの人柄なのねと言いたいのに違いない。
「その店はママもいい方なの?」
これはその店へのライバル意識?ジェラシー?迂闊なこと言えないな。
「ママもいい人そうだが・・・私らとはまだ距離感あるよ。そんなに会話しないしあっさりしてる。それはウチらの担当はK君だと思ってるんじゃないかなぁ。忙しそうだし以前からの常連さん(阿佐ヶ谷?)に気を遣ってるからね」
何故この店で他所の店の話題になるのか。意識バリバリである。
「でもK君の人柄を育てたのはこの店だろうな」
ママはニンマリ微笑んだ。

翌日の昼下がり。。。
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しっかり休んでます。
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いついつまでお休みします新年はいついつから営業しますの貼り紙すらないぞ。
「ウチのお客さんは皆さんわかってくれてますので」(マスター)
( ̄▽ ̄;)
コメント(2) 

コメント 2

ちまき

内緒話ありがとうございました♪
必至で予約取ります!!絶対行きたいので来年の目標にします!!(笑)

by ちまき (2016-12-30 23:03) 

船山史家

ちまきさん。来年の目標ができましたね。
こちらの目標は、上大岡の安兵衛、杉田の友酒家、文庫の鳥千代かな。
よい新年とよいお酒をお迎え下さい。(迎え酒ではなく。)
by 船山史家 (2016-12-31 11:03) 

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